被せ物(クラウン)

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被せ物(クラウン)とは

クラウンとは

クラウンとは、歯を全周削って口腔内に装着する被せ物のことです。このクラウンには、保険適用の金属製のものや適応外のセラミック製など様々なものがあります。クラウン治療は、中~大程度の大きさのむし歯に対して行います。神経まで進んだ場合のむし歯とそうでないむし歯では、治療回数が大きく異なります。

被せ物(クラウン)の種類(保険診療)

被せ物(クラウン)の種類(保険診療)/CAD/CAM冠
CAD/CAM冠

特徴

CAD/CAM冠とは、CAD/CAM(computer aided design/computer aided manufacture)という機械で、コンピューターによってデザイン、製作されたハイブリッドレジン製の補綴物です。この技術により、高精度な設計で製作が可能となります。
設計されたクラウンは、機械が高精度に削り出すため、フィット感が非常に優れています。主に前歯や奥歯の修復に使用され、自然な見た目を提供します。

メリット

  • 高い精度:コンピュータ制御で製作されるため、フィット感が良い。
  • 審美性:自然な色合いで見た目が美しい。

デメリット

  • 強度:強い衝撃には弱い場合がある。
被せ物(クラウン)の種類(保険診療)/硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠

特徴

硬質レジン前装冠は、金属のフレームにレジンという医療用の高強度の白い樹脂(プラスチック)を張り付けて作られた人工の歯(差し歯)です。
このタイプのクラウンは、前歯や見た目が重要な部分の修復に適しています。金属フレームが内部の強度を提供し、レジン部分が自然な歯の色を再現します。比較的低コストでありながら、審美性を高めることができます。レジン部分は手軽に修理が可能ですが、長期的な使用では変色や摩耗のリスクがあります。

メリット

  • 審美性:前歯に適しており、見た目が自然。
  • 費用:比較的低価格で提供される。

デメリット

  • 耐久性:長期間の使用でレジン部分が変色したり摩耗することがある。
  • 強度:金属部分とレジン部分の接着強度に限界がある。
被せ物(クラウン)の種類(保険診療)/合金(金銀パラジウム)
合金(金銀パラジウム)

特徴

現在保険適用されているものの中で一番多く使用されているのは12%金銀パラジウム合金です。これは、金12%、銀46%、パラジウム20%、銅20%、そして小量の銅・錫・亜鉛などが含まれています。強度は高いのですが、硬過ぎるが故に対合歯(噛み合う反対側の歯)が摩耗しやすくなります。また酸化(錆びる)することで金属自体が黒ずんだり、触れている周りの歯肉が黒ずんだりすることがあります。金属アレルギーの方はお勧めできません。

メリット

  • 強度:非常に高い耐久性があり、咬合力に耐える。
  • 長寿命:金属なので長期間使用できる。

デメリット

  • 審美性:金属色が目立ち、見た目が美しくない。
  • アレルギー:金属アレルギーのリスクがある。
被せ物(クラウン)の種類(保険診療)/チタン冠/チタン前装冠
チタン冠/チタン前装冠

特徴

比重が小さいため、口腔内に装着した際の違和感が少なく、軽量感があります。
金属アレルギーの発症率が低いとされています。口腔内で使用する材料として安全性が高く、金属によるアレルギー反応が心配な患者さんにも安心して利用できる特性

メリット

  • 高い生体適合性:チタンは人体との親和性が高く、アレルギーのリスクが非常に低い。
  • 軽量かつ強度:非常に軽く、強度も高いため長期使用に適しています。

デメリット

  • 審美性:一部チタンが見える。

被せ物(クラウン)の種類(自費診療)

被せ物(クラウン)の種類(自費診療)/オールセラミック
オールセラミック

特徴

美しい色調と高い精度が特徴です。色調、ツヤの変化がなく、天然歯に対して高い再現性を有しています。プラークが付着しないため清掃性にも優れます。金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。最大のメリットは歯と接着する点です。特殊なセメントによって歯と一体化するため、むし歯に再罹患するリスクを大幅に減らすことができます。

メリット

  • 高い審美性:天然歯に近い色調と光の透過性を持ち、非常に自然な見た目。
  • 金属アレルギーの心配がない:金属を一切使用していないため、アレルギーのリスクがありません。
  • 生体適合性が高い:歯茎に優しく、長期的に安心して使用できます。

デメリット

  • 強度の限界:特に奥歯など強い咬合力がかかる部位には不向き。
被せ物(クラウン)の種類(自費診療)/ジルコニア
ジルコニア

特徴

オールセラミックの一種である、ジルコニア製のクラウンを用いた治療法です。透明度が高いため周囲の歯に合わせて白さを微妙に調節することができ、時間が経ってもほとんど変色しません。優れた強度を持つため硬いものもしっかり噛めます。食いしばる力が強い奥歯に使用しても割れる心配はほとんどありません。

メリット

  • 高い強度:非常に硬く、咬合力の強い奥歯にも適用可能。
  • 審美性:天然歯に近い色合いと光沢を持ち、自然な見た目。
  • 生体適合性:金属アレルギーのリスクがなく、歯茎にも優しい。

デメリット

  • 硬さ:硬すぎるため、対合歯(噛み合う相手の歯)に負担がかかることがある。
被せ物(クラウン)の種類(自費診療)/メタルボンド
メタルボンド

特徴

金属の内冠のまわりにセラミックを焼き付けて作られた歴史の長い材料です。オールセラミック同様磨耗に強く、色の変化が全く起きず、ツヤも永久的で、プラークが付着しないため清掃性にも優れます。内部に金属を使用するため、天然歯と隣接すると透明感に劣るため暗く見えることがあります。

メリット

  • 高い強度:金属フレームによる高い耐久性と強度。
  • 審美性:外側のセラミックが自然な見た目を提供。
  • 汎用性:前歯から奥歯まで幅広く適用可能。

デメリット

  • 金属アレルギー:金属アレルギーのリスクがある。
  • 審美性:セラミックが金属に覆われているため、オールセラミックに比べて色調がやや劣る。

各クラウンには、それぞれの特徴、メリット、デメリットがあります。丁寧にヒアリングし、患者さまひとり一人に合ったご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。

ジルコニアとセラミックの違い

ジルコニアの特徴

強度と耐久性に優れている
ジルコニアは非常に強固で耐久性が高く、クラウンやブリッジなどを必要としません。咬合力の強い部位にも適用可能です。

セラミックの特徴

審美性に優れている
セラミックは非常に高い審美性を持ち、自然な歯の透明感や色調を再現することができます。前歯など、見た目が重要な部分にも安心です。

費用について

被せ物(クラウン)

ジルコニア 100,000円
セラミック 100,000円

※税込み価格

被せ物の選び方

審美性

「人工歯を入れていることを気づかれたくない」「見た目にこだわりたい」という方には、セラミック系の人工歯は理想的な選択といえるでしょう。セラミック系の人工歯は自由診療なので、費用が高額です。オールセラミックの人工歯は、色調などの再現性に優れ、自然の歯に最も近い見た目を再現できます。しかし、耐久性が劣るため、特に噛みしめが強い奥歯に使用する場合、長期間の使用には向きません。見た目の美しさと耐久性をバランスよく求めるのであれば、ジルコニアセラミックやメタルボンドを検討するとよいでしょう。ジルコニアセラミックは見た目が美しく強度もあるため、奥歯の被せ物にも適しています。

耐久性

クラウンの耐久性は、特に奥歯など噛む力が強くかかる部分において重要です。強度が高く、長期間使用できるものを選ぶと良いでしょう。ジルコニアは非常に硬く、耐久性が高いため、咬合力の強い奥歯にも適しています。メタルボンドは、金属フレームにセラミックを焼き付けているため、強度が高く、幅広く使用されています。また、合金(金銀パラジウム)は非常に強度が高く、長期間の使用に耐えます。
ただし、オールセラミックは強度が劣るため、噛みしめが強い奥歯には不向きです。

金属アレルギーのリスク

金属アレルギーのリスクを考慮する場合、金属を使用しないクラウンを選ぶことが重要です。アレルギー反応を避けるためには、生体適合性の高い材料を選ぶことをおすすめします。オールセラミックは金属を一切含まないため、金属アレルギーの心配がありません。ジルコニアも同様に金属を含まず、アレルギーのリスクがありません。また、チタン冠やチタン前装冠は、チタンが生体適合性が高く、アレルギーのリスクが非常に低いため安心して使用できます。

費用

クラウンの費用は、材料や製作技術によって異なります。予算に応じて選択することが重要です。合金(金銀パラジウム)は比較的低コストで強度も高いため、費用対効果が高いです。硬質レジン前装冠は、審美性と経済性のバランスが良く、前歯の修復に適しています。オールセラミックは高価ですが、最高の審美性を提供します。ジルコニアは高価ですが、強度と審美性のバランスが優れています。

自費治療の流れ

STEP 1問診と検査

初診時には、患者様の健康状態や治療希望を詳しくお伺いし、必要に応じて口腔内の検査を行います。レントゲン撮影や口腔内カメラを使用し、歯や歯茎の状態を確認します。

STEP 2歯の準備・形成

次に、クラウンを装着する歯の形を整えます。

STEP 3印象の取得

歯の準備が整ったら、口腔内の型を取ります。これにより、きれいにフィットするクラウンを作製するためのモデルを作成いたします。

STEP 4仮歯の装着・色合わせ

クラウンが完成するまでの間、仮歯を装着します。また、より自然な見た目になるよう、クラウンの色合わせも行います。

STEP 5クラウンの作製

取得した印象をもとに、歯科技工士がクラウンを作製します。

STEP 6クラウンの装着

クラウンが完成したら、仮歯を取り外し、実際のクラウンを装着します。フィット感や自然な見た目と噛み合わせ等を確認しながら装着します。

STEP 7調整とアフターケア

クラウンの装着後は、噛み合わせや違和感がないかを確認し、必要に応じて調整を行います。
また、クラウンを長持ちさせるためのアフターケアの方法についてもご説明します。定期的なメンテナンスとケアが重要ですので、定期検診をお勧めいたします。

よくある質問

クラウンの寿命はどれくらいですか?

クラウンの寿命は使用する材料や日常の口腔ケアにより変わってきます。一般的には、セラミッククラウンやジルコニアクラウンは10年以上持つことが多いです。
メタルボンドクラウンや合金クラウンも同様に長持ちしますが、適切なケアを怠ると寿命が短くなる可能性があります。定期的な歯科検診と日常の口腔ケアがクラウンの寿命を延ばすために重要です。

クラウンの装着後に痛みや違和感がありますか?

クラウンの装着後に一時的な痛みや違和感を感じることはありますが、通常数日から数週間で消えます。痛みが続く場合や強い痛みがある場合は、ご連絡ください。適切な調整が必要な場合があります。また、クラウンがしっかりとフィットしていない場合も違和感が生じることがあります。

クラウンのケア方法はどうすれば良いですか?

クラウンのケア方法は天然の歯と同じです。毎日のブラッシングとフロスの使用が必要です。また、定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることも重要です。クラウン周辺の歯茎や歯を健康に保つために、特にクラウンと歯茎の境目を丁寧に清掃しましょう。

クラウンが外れた場合はどうすれば良いですか?

クラウンが外れた場合は、すぐにクリニックにお越しください。外れたクラウンは清潔な状態で保管し、できるだけ早く歯科医院で処置しましょう。再装着が遅れると、歯が痛むことや、クラウンが再びフィットしないリスクがあります。

よくある質問

おかだ歯科クリニックでは、古くなった銀歯の入れ替えや審美性の高いクラウンの提供を通じて、笑顔の輝く毎日をサポートします。昔に入れた銀歯は、時間とともに変色や摩耗が進み、審美性や機能性が低下することがあります。セラミックやジルコニアのクラウンに入れ替えることで、自然な歯に近い美しさと快適さを取り戻すことができます。また、審美性の高いクラウンは、自然な見た目と優れたフィット感を提供し、自信を持って笑顔を見せられるようになります。クラウンのフィット感が良いと、噛む力がしっかり伝わり、美味しい食事を楽しむことができ、全身の健康にも良い影響を与えます。おかだ歯科クリニックでは、患者様一人ひとりに最適なクラウンを提案し、美しい笑顔と健康な口元を実現します。銀歯の入れ替えや審美性の高いクラウンについてお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。